当システムは、2020年7月1日に開催されたローコード開発コミュニティのイベント『自治体向け給付管理システム』をアジャイル開発してみた」で示されたデータモデルをイベント用にTALONで実装した物になります。
このイベントで行った事・趣旨は以下の通りです。
住民、世帯、事業者向けの給付管理を含む自治体システムの基本部分に関する「あるべきデータモデル」を考えました。抜本的改革やDX(デジタル・トランスフォーメーション)のためには、何よりも「革新的なデータモデル」が求められるからです。業務プロセスやアプリ構成はデータモデルから導かれるものであって、その逆ではありません。
そして、このモデルを基礎としてローコード開発ツール(楽々FrameworkⅡ、Rmenu、OutSystems、TALON、X-TEA Driver)を用いてアジャイル開発し、その成果を公開し比較検討することにしました。実際の給付管理システムを開発・運用しているチーム(Wagby)による解説も予定しています。
当ページでは、TALONによる実装結果を確認する事が可能です。確認だけではなく、実際にデータを登録して動かしてみる事も可能です。(実際の利用には当サイトへのログイン権限が必要です。TALON構築支援サイトのログインアカウント をお持ちでないが、実際に動かしてみたいという方は こちら よりお問い合わせ頂きましたら期間限定のアカウントを発行させて頂きます。)
以下の図は今回構築したシステムの簡単な業務の流れです。この流れに従って進んでいきます。システム的なポイントは渡辺幸三氏のブログ記事に詳細に記載がありますのでそちらをご覧ください。
自治体情報
全国の自治体を管理します。
変更した情報については履歴情報を全て保有しており、履歴照会も可能です。
住民情報
住民情報を管理します。住民は自治体、世帯に属しており、その紐付けを行う事も可能です。
変更した情報については履歴情報を全て保有しており、履歴照会も可能です。
世帯・住民情報
世帯の管理を行います、当画面で世帯と住民を紐付けてメンテナンスする事が可能です。
変更した情報については履歴情報を全て保有しており、履歴照会も可能です。
住民給付情報
給付金の情報を管理します。
給付金の内容ごとに給付条件がありますので、それらの条件を設定可能です。
この条件については、フィーチャーオプションという考え方を使った物になっています。
詳しくは
こちらをご覧ください。
例えば給付の条件として12歳以下の住民が対象となるという場合、条件式に「<= 12」と設定する事で、住民が申請する際に当該条件には数値のみを入力できるフィールドになっており、入れた値によって給付の判断が行われます。
他にリストという条件式があり、こちらは例えば条件として学生であるか否かというものがある場合、「学生である」「学生ではない」という条件を用意しておくことで、住民が申請する際には条件をリストボックスから選択が可能になります。
その他にスクリプトをセットする事で、より複雑な条件を定義する事も可能です。
住民給付申請
給付金の申請を行います。
当画面で住民は給付金対象になるのか、支給金額を確認し、申請を確定する事が可能です。
当画面が住民にとっての申請状況のステータスにもなります。
ステータスは承認されたかどうか、入金済みかどうかを確認可能です。
住民給付状況照会/承認
給付金の申請に対して自治体側で状況の確認を行い、申請の承認をすることが可能です。
給付種類の単位ごとに一括で承認する事も可能です。
住民給付振込指示
給付金を承認した世帯・住民に対して銀行への振込指示情報を作成します。
銀行、支店単位に金額を合算した形で指示データを作成します。
住民給付振込実績
振込指示を行ったデータに対して入金を実施した銀行、支店について実績登録を行う。
当画面で実績登録を行うと、各世帯、個人別へのステータスも入金済みに更新される。
住民給付申請一括作成
今回の新型コロナウイルス対策として、全世帯に10万円を無条件で振り込む給付金が用意されましたが、最もスピーディに振込まで行うための仕組みとして、給付申請と承認までを自治体ごとに無条件で作成してしまう処理です。
住民申請や自治体側での承認行為が不要となるので、最短での給付が実現します。